求人会社との面談について

初めて求人会社のエージェントと面談する先生へ。

非常勤で勤務先を探す際には、ご自身で検索サイトから探す方法もありますが、求人会社のエージェントが大きな助けになります。医師求人サイトに登録したタイミングや、先生が気になる求人を見つけて、詳細を問い合わせた時が面談のタイミングとなります。

忙しい先生方が時間を割いて求人会社の方と話をするのは面倒でしょう。しかし良いエージェントに巡り合うと勤務先探しの大きな助けになります。また優良なクリニックについて等、有益な情報をもらえます。未経験の先生にはやや敷居が高いかもしれませんが,チャレンジする価値は高いです。

私は常勤、非常勤、スポットでの就職の際に複数の求人会社と面談した経験があります。ここではとある求人会社との面談を一例にご紹介します。

まずアポイントをとりますが、こちらの都合の良い時間をいくつか提案して、日時を決定します。基本的にこちらの予定を尊重してもらえますので、忙しい先生でも大丈夫です。場所も職場や家の近くまで出向いてくれます。転職の話を職場でするわけにはいかないので、基本的には喫茶店やホテルのラウンジでの面談になります。服装は職場に通勤するような通常のスタイルで大丈夫です。

面談では、あらかじめ気になる求人があれば伝えておくと、それに関するデータを持ってきてくれます。求人サイトのネット上に公開されている情報では、具体的なクリニック名は伏せられている場合が多いですが、ここでは教えてもらえます。裏情報などのオフレコの情報も教えてもらえることが多いです。

別の記事でも書いたように、先生の希望は遠慮なく伝えましょう。要望は先に伝えてしまった方が先生にマッチする勤務先が見つかりやすくなります。完全に理想通りの勤務先が見つかるかは運次第ですが、希望に近い勤務先は時間をかければ見つかります。条件を妥協することは後からでもできますので、希望条件は遠慮なく伝えましょう。

ここで求人会社側の利益構造を確認してみましょう。求人会社は先生と医療機関を仲立ちするマッチングビジネスで成り立っています。求人会社は医療機関に先生を紹介すると、紹介手数料として年収の20%程を得ています。先生の週一回非常勤での年収が500万円だとすると、100万円が求人会社に入る構造です。これはかなり大きいですよね。そのため求人会社としては、先生に就職してもらいたいわけです。そのため求人会社はかなり一生懸命に先生の希望する勤務先を探してくれます。最初に要望を伝えると良いと述べたのはこのためです。先生の希望がエージェントにうまく伝わっているほど、希望する求人を提案してくれます。

しかし上記のような成功報酬型の利益構造のため、先生になんとしてでも就職させようとする、半ば強引なエージェントもいるのは事実です。そういう人からは離れたほうがよいでしょう。先生の就職を応援しようとしているよりも、自分のことしか考えていないからです。

優秀なエージェントは無理強いするようなことはしません。先生の求人に合うものは提案してくれますが、先生の利益にならない就職を斡旋してしまうと結果的に自分が損をすることを知っているからです。エージェントは先生との関係だけではなく、医療機関との関係もあります。先生と医療機関との間でミスマッチを起こしてしまえば両者の信頼を大きく損ない、結果的にエージェント自身の評価も下がってしまうことを十分知っているからです。

そもそも優秀なエージェントは医者側からも、医療機関にも頼りにされているので、自然に仕事が舞い込んできて、無理に成果を上げる必要がないのです。ただそのようなエージェントは忙しいので、なかなかアポイントが取れないのが難点ですが。。。